こんにちは、副長です。
私は大学院卒でメーカーに技術職として就職し、工場配属で3年半働いた後、同業界の経理職に転職しました。
この記事では、以下のような疑問をお持ちの方に向けて、工場勤務について実体験をもとにお伝えします。
- 院卒なのに工場配属って普通なの?
- 工場勤務って実際どんな仕事をするの?
- 私生活やキャリアにどんな影響があるの?
- 工場勤務はやっぱり「3K」なの?
1. 工場配属は珍しくない|大学院卒でも普通にある
大手メーカーでは、大学院卒・総合職でも最初に工場へ配属されることは珍しくありません。
理由としては、現場を理解した上で研究開発や、管理職業務を担うことが期待されているからです。
決して会社から評価されていないわけではなく、
むしろ将来を期待した重要なポジションとして、工場に配属されていると思っても良いです。
2. 工場での仕事内容|3つの業務を経験しました
私は工場勤務で以下の3つの業務を経験しました。
① 現場作業(オペレーター)
- 実際に製造ラインに入り、手順通りに作業する
- 勤務時間中はずっと身体を動かすため、体力的な負担は大きい
- 自動化されていない古い設備が多いと、オペレーターの手作業が多い
② 保全業務(メンテナンス)
- 消耗した部品を取り替え、設備の異常を確認・修理する
- 電気や機械の知識が必要
- 新規設備の導入や既存設備の改造を行うこともある
③ プチ管理職(ラインの責任者)
- 作業員のシフト管理、教育、トラブル時の初期対応を行う
- オペレーターとメンテナンス、両方の知識と経験が必要
- 喧嘩や退職相談の人間関係トラブルに対応することもある
3. 工場勤務の特徴|本社勤務とはここが違う
①私生活への影響が大きい
工場勤務は交代制や早朝勤務など、生活リズムが乱れやすいのが特徴です。
また本社よりも年間休日が少なく、田舎への配属になることが多い。
配属されてから工場内の部署や役職を回り、10年以上異動できないこともあります。
仕事が中心の生活になるため、
わかりやすくワークライフバランスを取りにくい働き方と言えます。
(生産はテレワーク不可のため、コロナ中も毎日出勤していました。)
②関わる人の層が違う
工場では、高卒・中卒・年配の現場作業員や派遣社員が多く、価値観や仕事観も多様です。
技能実習生の外国人労働者が多い場合、日本語に慣れていないため意図が伝わらないこともあります。
「The・職人」みたいな頑固なおじさんも普通にいます。
同学歴、同年代以外とのコミュニケーションが苦手な人には、ストレスを感じやすい環境です。
4. 工場勤務のメリットと注意点|工場勤務にも価値はある
①就職しやすく、給料も高い
- 工場勤務は人気が無いため、自分より高いレベルの企業にも就職できる
- 残業や休日出勤が多いため、残業代で年収も高くなりやすい
②会社に残るつもりなら、出世コースにもなりうる
長期的にその会社で働くつもりであれば、工場勤務は悪い選択肢ではありません。
- 工場配属の院卒は、将来を期待する人材として見られている可能性がある
- メーカー社長は工場出身の技術系が多い
- 製品や工程の現場を知っている人材は社内で重宝される
ただし、技術系は大器晩成型のため、30-40代では事務職の方が出世が早い傾向があります。
③転職を考えるなら要注意
ただし、他社で通用するスキルが身につきづらい点には注意が必要です。
- 特定の設備や製品に関するノウハウは社外では通用しにくい
- 転職してもまた工場勤務になる可能性が高い
- 研究職や企画職へのキャリアチェンジが難しくなる
汎用性のあるスキルを身につけづらい分、転職市場では不利になりがちです。
5. 体験談からの結論|合わないと感じたら3年待たずに転職を考えるべき
①院卒は年齢的に転職のハンデがある。
「とりあえず3年」という言葉はよく聞きますが、合わない仕事を3年続けることが必ずしも正解ではありません。
私自身は3年半働いてから転職しましたが、今振り返るともっと早く行動していればよかったと思っています。
大学院卒は就職時点で24-25歳なので、3年働くと30歳手前になってしまいます。
であれば転職後に3年の経験を積んだ30歳の方が、キャリアや給与アップを目指した転職がしやすくなります。
②転職活動するだけなら負担は少ない
もしあなたが今、
- 「この働き方が自分に合っていない」と感じている
- 「自分や家族の時間を大切にしたい」と思っている
なら、まずは情報収集や転職活動を始めてみることを強くおすすめします。
今はオンライン選考が多いため、転職活動をするだけなら時間もお金をあまりかかりません。
仮に転職しなかったとしても、納得して工場勤務を続けることができます。
6. まとめ|工場勤務を選ぶかどうかは、自分のキャリア観次第
工場勤務には、
- 若いうちに責任を持てる
- 現場力が身に付く
- 長期的に出世しやすい
というメリットがあります。
しかし一方で、
- 私生活が犠牲になりやすい
- スキルの汎用性が低い
- 転職に不利になりやすい
といったデメリットも存在します。
自分の年齢とキャリア観とを照らし合わせて、工場勤務が本当に自分に合っているかを見極めることが大切です。
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